Effectiveness cefmetazole versus meropenem for invasive urinary tract infections caused by extended-spectrum β-lactamase-producing Escheihia coli
第3世代セファロスポリン耐性の大腸菌は36.6%とされる。ESBL産生はその主要なメカニズムであり、カルバペネムはその治療の第1選択ではあるが、その使用は菌の選択圧を増加させ、カルバペネムの節約が求められる。その候補としてTAZ/PIPCは最近のRCTでMEPMに対する非劣性を示せなかった。CMZはESBLによる加水分解に耐性があり、カルバペネム節約の候補の一つである。日本の10施設で前向き観察研究を行った。ESBL産生製大腸菌(ESBLEC)を尿もしくは血液から検出し、尿路感染以外に感染源のないものを対象とした。CMZ群81例、MEPM群46例で評価。CMZ群は高齢で、要介護状態、施設・長期療養病院入所者が多く、MEPM群はDMが多く、CRP、WBC高値が多かった。臨床効果、14日死亡、30日死亡、院内死亡はCMZ、MEPMで、96.1%vs90.9%、0%vs2.3%、0%vs12.5%、2.6%vs13.3%。プロペンシティスコアで調整すると、効果等は両群で差なく、30日死亡のみCMZが少なかった。薬剤動態の検討ではCCr>50でCMZ1g8時間毎、CCr30-50で1g12時間毎で、TAM>50%が維持されていた。ESBLECのCTX-MサブタイプはCTX-M27が47.6%(世界的な流行はCTX-M15)、bla OXA-1は11.3%で、日本のESBLECは独自の株となっていた。