Case records of the MGH
Case 1-2026: A 50-Year-Old Woman with Fever and Abdominal Pain
直前までブラジルに旅行。4日前、全身倦怠感。3日前、下痢、腹痛、軽度腹部膨満感。前日、悪寒戦慄、頭痛、下肢痛出現。黄疸、下血、血尿、皮疹、胸痛、咳、目耳鼻の症状などは認めず。既往に住血吸虫症があり、非肝硬変性の門脈圧亢進症、食道静脈瘤、脾腫、慢性血小板減少症、慢性白血球減少症の合併あり。10年前の肝臓エコーでのエラストグラフィでは肝硬度上昇あり。ER初診時、体温38.4,血圧76/44,意識レベル低下、点状出血が軟口蓋にあり。ER到着後、乳酸リンゲル1L開始。VCM、CTRX、アジスロマイシン開始。胸部XPで両肺にびまん性に間質影、気胞陰影を認め、PIPC/TAZも開始。晶質液2L点滴するも血圧73/41.血液検査、WBC:22800、PLT:2.9万、乳酸13.2(0.5-2.0)、Dダイマー>7650(500未満)、静脈pH:7.15
鑑別診断
腸チフス、サルモネラ、ビブリオ 熱帯熱マラリア、シャーガス病、デング熱
バベシア症
細菌感染による敗血症性ショック(腎盂腎炎、髄膜炎菌性敗血症)
典型的な髄膜炎菌性敗血症では小出血斑、点状出血がみられるが、見られない場合もあい。下肢痛は髄膜炎菌性敗血症に多い症状。脾機能障害、肝硬変は低補体血症の原因となり、髄膜炎のリスクになる。
血液塗抹グラム染色検査:グラム陽性球菌に見えた
MALDI-TOF検査(マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析)にて、髄膜炎菌で矛盾しない
グラム染色再検にてグラム陰性双球菌、最終的な血清型はW135。
患者はその後、ショック状態から離脱できず、これ以上の救命処置は希望されず、ER到着12時間後死亡。