Case Records of the MGH
Case 23-2023: A 21-Year-Old Man with Progressive Dyspnea
数か月前よりバレーボール、キャンパス内の歩行時に呼吸困難を自覚。6日前に家庭医受診、検査実施。心電図では右脚ブロック、右室肥大所見を認め、心エコーでも著明なhypokinesiaを伴う右室肥大、右室圧84mmHg、重度TRを認めた。室内気での酸素飽和度93%であった。血液検査ではAST:61、ALP:160。造影CTでは肺塞栓症は否定的。現症では肺性P音、バチ状指を認め、肝脾腫認めず。
鑑別診断:右室圧上昇する病態、1)肺動脈高血圧、3)肺疾患、低酸素血症に伴う肺高血圧、4)慢性肺動脈血栓塞栓症、5)前毛細血管性の肺高血圧、2)左心不全に関連する後毛細血管性の肺高血圧に分けて考える。
この患者では造影肺CTでは、肝に一部石灰化陰影、下大静脈拡大を認めた→肝動静脈・門脈系の異常が肺高血圧の原因ではないか。
→造影MRI等による最終診断:先天性肝外門脈大循環シャント(アバネシ奇形)
→本患者では肝移植が実施され、その後のカテーテル検査では右室圧は正常化した。
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