2023年12月20日水曜日

英国での心不全で鉄欠乏性貧血の患者での鉄デリイソマルトースの静脈投与(IRONMAN研究)

Lancet,2022,vol.400
Intravenous ferric derisomaltose in patients with heart failure and iron deficiency in the UK(IRONMAN): an investigator-initiated, prospective, randomised, open-label,blinded-endopoint trial

英国で70施設でPROBE法で実施。18歳以上、フェリチン<100μg/Lまたはトランスフェリン飽和度<20%で、LVEF<45%で、6か月以内に心不全入院歴があり、NT-proBNPが洞調律で250以上、AFで1000以上を対象とした。フェリチン≧400、Hb<9は除外。Hb≧14(男)、Hb≧13(女)も除外。デルイソマルトース第二鉄群(以下、鉄静注群)は同剤を20mg/㎏投与。主要評価項目は心不全入院+心血管死。2016年8月~2021年10月まで実施され、鉄静注群569例(73.2歳、女性25%、NYHA Ⅱ58%、Ⅲ40%、AF50%、LVEF32%)、通常治療群568例(73.5歳、女性28%)。中央値2.7年(IQR:1.8-3.6)観察され、心不全入院+心血管死は22.4%vs27.5%で、推計治療効果0.82(0.66-1.02,p=0.070)であった。二次評価では心血管死+心不全・脳卒中・心筋梗塞の入院で37%vs43%、推計治療効果0.83(0.69-1.00,p=0.045)であった。
デルイソマルトース第二鉄の静脈内投与は、心不全や心血管死による入院リスクの低下と一定関連していた。

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