Trial of Globus Pallidus Focused Ultrasound Ablation in Parkinson's Disease
PDに対する淡蒼球内節(GPi)への収束超音波治療(FUSA)では小規模のオープンラベルの試験で、ジスキネジアを含む運動障害に対して、高周波熱凝固での淡蒼球破壊術と同様の成績と報告された。PDでのGPiへのFUSAの安全性、有効性をランダム化試験にて検討した。対象はlevodopaでUPDRSⅢが30%以上改善するPDで、UPDRSⅢが20点以上で、UPDRSⅣで2点以上のジスキネジア又はUPDRSⅣで2点以上の症状動揺とし、Hoehn-Yahrスケール3以上は除外、MMSE24点以下も除外。主要評価項目は3か月後のUPDRSⅢ、UDysRS(ジスキネジアの標準スケール)のどちらかが3点以上改善した割合。二次評価項目はUPDRSのⅣ、Ⅲ、Ⅱのベースラインからの変化。166人が登録、94人が無作為化され、FUSA群69例(64.2歳、女性37%)、sham群25例(63.3歳、女性42%)でlevodopa投与量は1051㎎、1044㎎/日。3か月後の主要評価項目で改善は69%vs32%で有意差を認め、UPDRSⅣのベースラインからの改善は5.1点vs0.3点(p<0.001)、Ⅲで6.0点vs1.5点(p=0.04)、Ⅱで2.8点vs0.1点(p=0.06)であった。sham群25例中20例が3か月後、FUSAへオープンラベルで実施。FUSA群では12か月後で70%に反応を認めた。FUSA群で3か月後で反応のあった45例中9例は12か月後の時点で反応が消失していた。有害事象として、3ヶ月間に構音障害、歩行障害、味覚障害を各2例ずつ認め、構音障害1例は12か月の時点でも残存。術後1週の時点で非致死性の肺塞栓例があり、重度有害事象として登録された。
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