Case Records of the MGH
Case 13-2025: A 70-Year-Old Man with Weight Loss, Weakness and Anorexia
抗うつ薬で治療歴のある70歳男性
6週前に倦怠感増悪。8日前にER受診。CTにて左副腎に19mmの結節認め、画像診断にて腺腫と判断。造影剤を用いたCTAによる頭部、頚部CTでは異常なし。
その後も倦怠感、食思不振持続。この6週で体重13.6kg減少。
患者にはhairy-cell白血病の既往があり、7年間寛解状態。
患者の皮膚はあちこちに打撲痕、皮膚の菲薄化あり。血液検査では血小板減少(9.1万)リンパ球減少(570)あり。カリウム3.1、
入院2日後、進行性の昏迷状態となり、脳波ではてんかん波を認めないびまん性のデルタ波、シータ波を認めた。第5病日には進行性の脳症により気管内挿管を実施。迷走神経刺激装置の存在のため、MRIは実施不能で、CT実施。右尾状核、内包前脚にLDAを認めた。髄液検査では初圧58cm、蛋白92,ブドウ糖2,赤血球500,細胞数67(好中球48,リンパ球32,単球16)。
鑑別診断:倦怠感、高血圧、低カリウム血症、高血糖、気分の悪化、味覚障害皮膚病変(皮膚菲薄化)等→Cushing症候群を疑う所見
髄液異常(細胞数増多、蛋白上昇、著明な初圧高値)→髄膜脳炎疑い
診断:5日目の血培陽性(血液寒天培地で酵母疑い)。墨汁染色でクリプトコッカス疑い。血液、髄液でのクリプトコッカス抗原のラテックス凝集抗原検査で4096倍。24時間尿中コルチゾール400μg(基準値3.5-45)。
→Cushing症候群に伴うクリプトコッカス・ネオフォルマンス感染
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