Epidemiology, Pathophysiology, Diagnosi, and Therapy of Heart Failure With Preserved Ejection Fraction in Japan
佐渡ヶ島での一般市民の疫学の推計では日本の心不全は2005年で100万人(1.0%)、2020年で120万人(1.2%)とされ、米国の2018年2.1%に比して少ない。日本でのHFpEFの院内死亡率は5.1-7.8%。心不全での心臓突然死は日本/韓国でHFpEFの6.1%/年と報告された。
日本では欧米に比して心不全での肥満が少ない(6.5%、米国75%)。肥満が少ないにもかかわらず、アジア人のHFpEFでは糖尿病は少なくない。それはインスリン分泌能、β細胞量が非アジア人に比して少ないためとされる。日本のHFpEFではCKDも多い。高齢者のHFpEFではフレイルも多く55.2%。AFの合併率は55%。
心臓アミロイドーシスはHFpEFの原因として過小評価されている。日本の80歳以上の剖検例では11.5%にトランスサイレチン・アミロイドの沈着が見られた。
HFpEFの治療ガイドラインとして、うっ血に対して利尿剤、高血圧、糖尿病、AFに対する治療、運動とともに、MRA、ARNI、ARBの使用を推奨。2022年のガイドラインではSGLT2阻害薬がHF入院、心不全死亡を下げるとして推奨。
日本のHFpEF患者ではサルコペニア、フレイルが多く、体重減少のあるHFpEFの死亡率は5倍高いとされる。日本の外来心不全患者で、心臓リハビリテーションを受けているのは7.3%にすぎない。
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