2025年5月21日水曜日

現在のCTから予想される生涯がんリスク

JAMA Int Med,2025
Projected Lifetime Cancer Risks From Current Computed Tomography Imaging

カルフォルニア大学UCSFの国際CT線量登録のデータ(米国の143施設および22の医療機構)を用いて検討。2016年と2020年のデータを用いて2023年のCT検査数を推定。米国科学アカデミーの放射線の生物学的影響のリスクモデルを活用した米国がん研究所の放射線評価ツール(RadRAT)を使用し放射線誘発がんリスクを予測した。このリスクモデルでは11の部位のがん、さらに7つの部位のがんについて、日本の原爆被爆者の最近のフォローアップのデータが用いられた。
結果、2023年に6151万人の患者が9300万件のCTを受けたと推定。小児は4.2%。これらの検査により10万3000件の放射線誘発がんが発生すると予想された。肺癌22400件、大腸癌8700件、白血病7900件、膀胱癌7100件、女性では乳癌5700件。成人におけるがん発生件数が多かったのは腹部・骨盤CTと予測(がん件数では37%、CT件数では32%)、胸部CTではがんで21%、CT件数21%と予測された。CT関連がんは、年間の新規がん診断の5%を占めると予想された。

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