Mycotic Thoracic Aortic Aneurysm : Epidemiology, Pathophysiology, Diagnosis, and Management
MTAAは感染性大動脈瘤の30%でアテローム硬化性病変に起因。大動脈内膜は感染症に弱く、特にチフス菌、サルモネラ菌に弱い。免疫低下状態(糖尿病、アルコール症、ステロイド治療、化学療法、肝硬変、透析治療)ではMTAA起こしやすい。細菌が主で、まれに真菌で、ウイルス性のものの報告例はない。細菌学的にはブ菌、連鎖球菌、サルモネラが多く、サルモネラはセログループB、D、Cが多い。部位は下行Aoが75.7%、弓部23.6%、上行Ao0.7%。症状は発熱75%、背部痛60%、腹痛20%、悪寒16%。血培陽性24%。治療が外科的治療が主。院内死亡は高く、75-100%とされる。術前の抗菌薬治療は死亡のオッズ比を0.2に低下させ、術後の抗菌薬治療は死亡のハザード比を0.36にしていた。2007年以降は胸部大動脈ステントグラフト内挿術TEVARが施行されるようになり、30-90日の死亡率がTEVAR15%、開胸術7-20%と報告された。TEVAR後の感染再燃は2年後で81.2%が認めなかったと報告され、TEVAR後エンドリークは18.5%と報告された。