Association of Left Atrial Structure and Function With Heart Failure in Older Adults
従来の左房計測より、より詳しい左房計測の予後予測の有用性をARIC研究のデータを用いて検討した。ARIC研究は米国4地域の1987年から始まる15792人の住民コホート研究で、これまでに5回の心エコー検査を実施。主要評価項目は心不全入院と全死亡の複合。4901例(75.2±5.05歳、男性40.2%、高血圧81.2%、DM34.1%、BMI:27.7)で解析。イベントありは756例、イベントなし4145例。イベントあり群は、心エコー計測で、LVMi、LVEF、E/e’で有意差を認めたが、LAViMin(最小左房容積)、LAEF(左房エンプティフラクション)、LAリザーバー機能などの測定でも有意差を認めた。今回、左房測定の正常値を検討するために低リスク群301例のデータで10パーセンタイルを求め、その値より異常な場合のイベントのハザード比を算出すると、LAViMinで1.68、LAEFで2.37、LAリザーバ機能で4.10で、イベントと関連を認めた。最大左房容積はイベントとは関連を認めなかった。心不全の予後に従来の左房計測(最大左房容積)よりも詳細な左房計測が有用である。
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