2022年7月6日水曜日

代用塩の心血管イベント、死亡に対する効果

NEJM,2021,vol.385,no.12
Effect of Salt Substitution on Cardiovascular Events and Death

中国で実施されたSSaSS研究。中国の農村部の600の村を抽出し、通常の塩を使用する村、75%ナトリウム25%カリウムの代用塩を使う村に1:1で無作為に割付。各村より35人ずつ健康な人を選出し5年間健康観察を行った。その家庭で、代用塩が禁忌である人がいる場合やK保持性利尿薬、K製剤内服中もしくは重篤な腎疾患の人がいる場合は除外した。主要評価項目は脳卒中とし、二次評価項目は心血管イベント、心血管死、全死亡などとした。20995人が登録(65.4歳、女性49.5%、72.6%に脳卒中既往あり、88.4%に高血圧あり)。平均4.74年観察され、代用塩と通常塩での脳卒中の発症は29.14vs33.65/1000人・年で、レート比0.86(0.77-0.96;p=0.006)。心血管イベントは49.09vs56.29、レート比0.87(0.80-0.94;p<0.001)、全死亡レート比0.88(0.82-0.95)で有意にリスクを低下させていた。高K血症などの有害事象は3.35vs3.30、レート比1.04(0.80-1.37)で差を認めず。(ベースラインで脳卒中既往者の数が多いのが気になりますが…)

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