2022年7月20日水曜日

脳卒中予防のための心臓手術中の左心耳閉鎖術

NEJM,2021,vol.384,no.22
Left Atrial Appendage Occlusion during Cardiac Surgery to Prevent Stroke

LAAOSⅢ研究。多施設ランダム化試験。18歳以上で、心房細動があり、CHA2DS2-VAScスコア2点以上の人で、他の目的の心臓手術時に、Webで1対1にランダム化して左心耳閉鎖術の追加を割付。手術前に外科医にeメールで割付を連絡。2012年から2018年に4811例が登録。主要評価項目は虚血性脳卒中と全身性塞栓症。最終的に2379例が左心耳閉鎖術群、2391例が対照群で解析された。平均年齢71歳、男性67.5%、CHA2DS2-VAScスコア4.2点。人工心肺時間は閉鎖術群119分、対照群113分。退院時に抗凝固療法は83.4%vs81.0%であった。平均3.8年観察され、脳梗塞+塞栓症は4.8%vs7.0%でハザード比0.67(0.53-0.85)で、有意にリスクを減らしていた。二次評価項目では全死亡22.6%vs22.5%、心不全入院7.7%vs6.8%で差なし。術後48時間以内の出血による再手術、術後30日以内の死亡でも差なし。(サブグループ解析では抗凝固療法なしでは5.1%vs6.4%で有意差なし、脳梗塞既往ありでは7.2%vs10.7%で有意差なし、CHA2DS2-VAScスコア5点以上でも7.2%vs9.2%で有意差がなかった)

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