2022年10月5日水曜日

ARBは軽度認知機能障害(MCI)から認知症への進行するリスクを下げる事に関連している

Hypertension,2022,vol.79
Angiotensin Receptor Blockers Are Associated With a Lower Risk of Progression From Mild Cognitive Impairment to Dementia

アンギオテンシンⅡ、Ⅳはそれぞれの受容体を介して神経保護的に作用する可能性が指摘され、ARBはAβ、タウの蓄積、脳萎縮、認知機能低下を抑制する報告がある。しかし、これらはMCIから認知症への進行抑制で、ACE阻害薬に比してARBが優れているかは明確ではない。今回は後方視的コホートで検討した。アルツハイマー病画像診断イニシアチブ(ANDI)のデータベースから、高血圧を有しMCIと診断された403人(74.0±7.3歳、女性37.7%)で中央値3.0年観察し、39.2%が認知症に進行した。認知症への進行のARBの調整ハザード比はACEIに比して0.45(0.25-0.81)p=0.023、他の降圧剤に比して0.49(0.27-0.89)、降圧剤なしに比して0.31(0.16-0.58)と有意にリスクを減らした。他の認知機能スコアである、MMSE、ADAS-Cog-13もARBがACEI、他の降圧剤に比して、低下が軽度であった。

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