Gut microbiota and probiotic therapy in ADHD: Areviw of current knowledge
ADHD注意欠陥多動性障害は多動、注意障害、衝動的行動を特徴とする神経発達障害で、子供の7.2%が関連するとの報告がある。多因子性であるが、双子の研究から遺伝的要因がよく知られ、ドパミン、セロトニンの伝達遺伝子であるDRD4、DRD5受容体遺伝子の関連が指摘されている。しかしADHDに関連する特定の遺伝子は同定されていない。最近のメタ解析では12の独立した遺伝子、染色体7のFOXP2の重要性が指摘。新しい研究では腸内細菌叢の変化、不均衡の関与が示された。
脳の発達等に腸内細菌叢の影響が報告され、うつ病、統合失調症、自閉症スペクトラム、過敏性腸症候群、パーキンソン病、アルツハイマー病などですでに報告された。腸内細菌叢はドパミン、ノルエピネフリン、セロトニン、GABAの生成、代謝に関連する。
最近ではADHDと腸内細菌叢の関連を示唆した論文は10本ある。腸内細菌叢のプロフィールを16sRNA遺伝子配列解析し、さらにそれらのシャノン指数を用いて検討した。ADHD の病因と症状の原因となる特定の細菌株を明確に示す結果は現時点はない。論文中の潜在的な指標には、ビフィズス菌、ナイセリア、バクテロイデス、フェカリバクテリウム、およびルミノコッカス属などが示された。
小児の研究では抑欝、不安、ストレスに対するプロバイテイクス療法で好ましい結果が示された。ADHDの小児では胃腸重症度指数が高く、便秘や鼓腸の頻度が高い事が報告された。ADHDでのプロバイオティクス補給のRCTの総説では7論文中、認知機能への有効性が示されたのは1論文のみであった。ある予備的なRCTでは32人(4-17歳)のADHDで、ラクトバシラスのプロバイオティクス療法で血清サイトカインの改善を報告した。
今後の研究では、研究方法の統一、同じ年代層の患者比較などが必要。
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